リオ五輪本番に生き残るU23日本代表メンバーは誰だ

オリンピックのベンチ入りメンバーは18人、オーバーエージ枠を使えば生き残るのはわずか15人 

グループリーグを終え「どの選手が出ても勝てる」とポジティブな報道がなされているが、逆に捉えれば飛び抜けた選手がいないとも言える。

今大会は絶対に勝たなければいけない。その一方、手倉森監督の選考はもう始まっており、選手各々温度差は見られるが、生き残りを賭けたサバイバルレースがスタートしている。若い三竿や井手口などは、まだまだ遠慮が見られサバイバルという感覚が薄く見える。一方、実績で上回る海外組の南野や久保からは逆に貪欲さが滲み出ている。油断をすればポジションを奪われ居場所がなくなる厳しい環境に身を置く二人の姿からは、若くして海外に行くことの大切さがひしひしと伝わる。 

 

グループリーグ三試合の出場状況 

北朝鮮戦 2-0(得点・5 植田、30 大島)

4-4-2(ダブルボランチ

FW  久保(89 豊川)、鈴木

MF  中島、大島(77 原川)、遠藤、南野(62 矢島)

DF  山中、植田、岩波、室屋

GK  櫛引

  

タイ戦 4-0(得点・27 鈴木、49 矢島、75 久保、84 久保)

4-4-2(ダブルボランチ

FW 浅野(71 久保)、鈴木(45 オナイウ)

MF 豊川、原川、遠藤、矢島(78 南野)

DF 亀川、奈良、岩波、室屋

GK 櫛引

 

サウジ戦 2-1(得点・31 大島、53 井手口)

4-3-3(アンカー1(三竿)、インサイド2)

FW  中島、オナイウ(85 久保)、南野

MF 井手口、三竿(66 浅野)、大島

DF 山中、植田、奈良、山中、松原(68 亀川)

GK 杉本

 

出場時間とオリンピック本戦でのポジション別予想人員数

〈GK〉本戦予想人数 1+オーバーエージ

   1. 櫛引   政敏 185cm   2試合 180分

22.杉本 大地 186cm   1試合 90分

23.牲川 歩見 194cm   0試合0分

現状、櫛引がレギュラー、杉本がサブという扱い。決勝Tでは櫛引が先発だろう。両キーパーの足元の技術を見る限り、本戦ではオーバーエージ枠の活用が有力。櫛引、杉本のどちらかがサブとしてリオに行くこととなるだろう。

 

サイドバック〉本戦予想数 3

 2.松原    健   180cm   1試合68分

 6.山中 亮輔 171cm   1試合90分

15.亀川 諒史 177cm   2試合112分

14.室屋 成 174cm   2試合180分

どの選手も質が高い。室屋の好アピールが印象的だが、山中のフリーキックも大きな武器になる。松原はコンディションを上げられるか。本戦では3名が選ばれるだろう。

 

センターバック〉本戦予想数 3

 4.岩波 拓也 186cm   2試合180分

 5.植田 直道 186cm   2試合180分

13.奈良 竜樹 180cm 2試合180分

オーバーエージ枠が使われる可能性があるポジションだが、日本の未来を担う植田と岩波の経験を重視すれば、今回は若いふたりに託すべきか。ボランチの遠藤もセンターバックをこなせることから、枠は3となるだろう。

 

〈守備的ボランチ、アンカー〉本戦予想数  1 +オーバーエージ  1

 3.遠藤 航 177cm 2試合180分

17.竿 健斗 180cm 1試合66分

三竿はセンターバック登録だが、ボランチが主戦場、まだ若く今回の選出は難しいか。遠藤はキャプテン、ポリバレント性から選考確定と言っていい。アンカー役を担える選手が他に見当たらないことから、オーバーエージ1枠はここで使われるだろう。山口蛍、長谷部誠あたりが候補か。

 

〈ゲームメーカー、インサイドハーフ〉本戦予想数 2

 8.大島 僚太   168cm   2試合167分

 7.原川 力 175cm   2試合103分

19.井出口 陽介   171cm  1試合90分

大島は実力的にも実績的にも確定と言っていいだろう。原川も高いポテンシャルをもち、手倉森監督の信頼は厚い。井手口がこの牙城を崩すのは困難か。もう少し欲を見せてほしかった。

追記(後日更新したエントリーです) 

 

 

〈オフェンシブMF、ウィング、フォワード〉本戦予想数 4

21.矢島 慎也   171cm   2試合106分

10.中島 翔哉 164cm   2試合180分

14.豊川 雄太 173cm   2試合91分

18.南野 拓実 174cm 3試合164分

11.久保 裕也 178cm   3試合113分

16.浅野 拓磨 171cm   2試合95分

 

一番の激戦区。今回落選の広島の野津田、浦和の関根も競争相手と考えるべきである。野津田のミドルシュートは飛び道具としてキープしたいところか。結果を残した久保は当確、押し込まれる展開が予想される本線では浅野のスピードも欠かせない。

残り1枠を他の選手が争うこととなり、南野か中島いずれかがリオのピッチに立てなくなる可能性がある。両者を比較すれば、今大会では戦う姿勢を見せている南野に対し、中島はポテンシャルの高さは見せているものの、チームの中での役割が不明瞭となってしまっている。10番を背負っているプライドを残りの試合では見せてほしい。

 

センターフォワード〉本戦予想数 1+オーバーエージ

 9.鈴木 武蔵   185cm   2試合135分

 20.オナイウ 阿道 180cm   2試合130分

 

ツートップで行くにしろ、ワントップで行くにしろ、世界を相手するには両者では物足りない。岡崎、武藤あたりに声がかかるか。